
こんな音を指摘されたことはありませんか?
- 「ガーッ」といういびきではなく、「うー」「あー」という唸り声が出る
- 息を吐く時に、苦しそうな声が出る
- 毎晩ではなく、ストレスが溜まっている時によく出る
- 怖い夢を見ているわけではないのに、うなされているように見える
「寝ている時に、苦しそうな声を出しているよ」
家族からそう言われて心配になったことはありませんか?それは悪夢のせいでも、心霊現象でもありません。
医学的に「カタスレニア(睡眠関連うなり)」と呼ばれる、睡眠障害の一種である可能性が高いです。
一般的ないびきとはメカニズムが全く異なるため、いびき防止グッズを使っても効果がありません。むしろ、放置するとパートナーの睡眠を妨げ、深刻なトラブルになりかねません。
この記事では、謎多き「睡眠中のうなり声」の正体と、現在わかっている範囲での「音を止めるための治療法」について解説します。
1. カタスレニアとは?唸り声が出る睡眠障害の定義と特徴
カタスレニアは、睡眠中に「うー」「ぐー」といった単調な唸り声を繰り返す症状です。主に10代〜20代の若い時期に発症し、男性に多いとされていますが、女性の相談も少なくありません。
最大の特徴は「息を吐く時」
いびきとカタスレニアを見分ける決定的なポイントは、呼吸のタイミングです。
📢 音の種類の違い
- いびき:息を吸う時に「ガーッ」と鳴る(気道の振動音)。
- カタスレニア:息を吐く時に「うーっ」と鳴る(声帯の振動音)。
深く息を吸い込んだ後、息を止めて、ゆっくりと「うーーー」と音を出しながら吐き出すのが特徴です。
2. カタスレニア 原因:ストレスや呼吸器系の問題との関連
残念ながら、カタスレニアの明確な原因はまだ解明されていません。しかし、いくつかの有力な説があります。
① 声帯の閉鎖
息を吐く時に、本来開いているはずの声帯が何らかの原因で狭くなり、そこを空気が通ることで笛のように音が鳴ると考えられています。
② レム睡眠との関連
夢を見る「レム睡眠」の時期に起こりやすいことがわかっています。そのため「怖い夢を見てうなされている」と勘違いされやすいですが、本人は夢の内容を覚えていないことがほとんどです。
また、日中のストレスや疲労が溜まっている時に症状が悪化する傾向があります。
3. 診断と治療:特効薬はないがCPAPが効くことも
「治したい」と思って病院に行っても、カタスレニアには確立された治療法(特効薬)がありません。
しかし、諦めるのは早いです。別の病気が隠れている可能性があり、その治療を行うことで「ついでに」カタスレニアが治るケースがあるからです。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の併発
カタスレニア患者の多くが、睡眠時無呼吸症候群を併発していることがわかっています。
睡眠外来で検査(PSG検査)を受け、無呼吸があると診断されれば、CPAP(シーパップ)という治療機器を使えます。鼻から空気を送り込むこの装置を使うことで、気道が確保され、結果的にうなり声が消失または軽減することが報告されています。
🏥 受診すべき診療科
まずは「睡眠外来」や「呼吸器内科」「耳鼻咽喉科」を受診しましょう。
医師に「息を吐く時に音が出る」と伝えるか、可能であれば寝ている時の音を録音して聞かせると診断がスムーズです。
4. パートナーへの影響:音を和らげるための寝室環境対策
カタスレニアの最大の問題は、本人の健康被害よりも「一緒に寝ているパートナーが眠れなくなる」ことです。
治療法が見つかるまでの間、以下のような物理的な対策で音の問題を解決することが、関係を守るために重要です。
- 寝室を分ける:お互いの睡眠を守るための「睡眠離婚」は、決してネガティブな選択ではありません。
- 高性能な耳栓を使う:パートナーに耳栓を使ってもらう、またはノイズキャンセリングイヤホンを活用する。
- ホワイトノイズを流す:扇風機の音や雨音などの環境音(ホワイトノイズ)を寝室に流すことで、うなり声をかき消し、気にならなくさせる効果があります。
まとめ:一人で悩まず、専門医へ相談を
カタスレニアは、本人の努力や気合いで治せるものではありません。
「ストレスのせいだ」と自分を責める前に、一度専門のクリニックで検査を受けてみてください。
CPAPやマウスピースなど、医学的なアプローチで改善する道は残されています。まずは自分の睡眠状態を正しく知ることから始めましょう。
※当サイトの情報は、信頼できる文献や科学的根拠に基づき作成していますが、医療行為や診断に代わるものではありません。深刻な症状がある場合は専門医にご相談ください。